刀匠・松永源六郎 氏 (熊本県) [撮影]
昨年、熊本の匠人の皆様を撮影・取材させていただいた。
雑誌やSNSなどに掲載したり、
刀匠の松永さんは、
報道写真家と広告写真家の比較作品展にも出展
させていただいた。
ブログご覧の皆様にも伝えたいと思いアップすることに
しました。以下、作品展に出展した写真と文です。
++++++++++++++++++++++++++
刀匠・松永源六郎 氏 (熊本県)
■カーン、カーン、カーン。
■鉄を強く打ちつける音に導かれた先は、「松永日本刀剣鍛錬所」。
鍛冶場の表に掲げられた年季の入った分厚い木に迫力ある墨で書かれた
一文字は「念」。中には半世紀以上、炎と闘ってきた
刀匠・松永源六郎氏がいた。
■“念”という字は“今の心”と書き、人間性が出るという。師匠からの教えで
一番大切にしている言葉は「人を作れ。人を作れば物は作れる」。
■そして、一仕事終えた松永氏は静かに言った。「花は1年もすれば咲くだ
ろう。しかし、人は100年経っても精神ができることはなく、永遠に修
行なんだよ」。
■手袋を取ったその手首には生々しい刀傷が見えた。
匠人、ここにあり。
写真・文:本堂亜紀
++++++++++++++++++++++++++++
私が訪れた時、、、鍛冶場はこんな感じでした^^
念・・・
その真剣な姿に、、お話しを別室で座って聞かせていただくのではなく、
実際に鋼をたたき、刀を作られている中で
撮影とペンを取ることを同時に進行した。
だいたいは、話しを聞いてから写真、または、
写真を撮ってから話しを聞くのだが、、
松永さんの時は、そうしてはいけない気がしたし、
流れを止めたくなかった。
ほら、、、これを見てください、ブログ読者の皆さん!
鋼を十数回叩いては延ばし、
また折り返すことで強靭な刀になっていくんだけど、
こんなのが、、真っすぐな日本刀になるなんて・・。
松永さんが日本刀の道に進んだきっかけは
砂鉄を集め、お小遣いにしていたという幼少期、
黒い砂鉄が美しい日本刀に変わる姿に感動したことに始まるの。
「黒い砂が宝に生まれ変わる!」
そう、、素晴らしい日本刀は はじめは砂鉄。
まさに匠人。
でも、松永さん、、すっごく優しいの。
何も分からない私に、行程を見せ、分かりやすく
教えてくださった。
そして、なんと!!
「やってみるか?」
と、、、
はい^^ やってみました。。。
全然うまくいかないのに、、、
「お、良くなってきたね~」
とまた優しい♪
最後はご自宅にも入れていただき、
作品を見せていただいた。
写真家で大切なこと。もちろん技術はいうまでもないけど、、
それだけじゃダメなんだ。
その方のこと、本気で知りたいって思えるかどうかだと思う。
私は撮影・取材相手の方をいつもすっごく好きになる。
そして、松永さんからは、強さ、深さ、広さ、優しさ、
人としての本物を見せていただいた。
そう、、、真の匠人
熊本県伝統工芸館の皆様、そして、
撮影取材させていただくきっかけをいただいた方に
心から感謝しています。
その感謝を、発信していきます。
2018-02-21 23:23